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「学校防災マニュアル」の概要

 

1 作成までの経過

 東京都教育委員会では、先の阪神・淡路大震災の教訓を生かすため、平成7年3月、教育庁内に「大震災時における学校のあり方検討委員会」を設置した。同検討委員会は、都立学校の防災対策等についての基本的な指針を検討し、同年11月22日、報告書を まとめた。  この「学校防災マニュアル」は、この報告書の提言に基づき、大震災に備えて事前に整備すべき事項、災害発生時の行動指針、教育活動再開への対応や避難所としての対応など、学校の防災体制に関する標準的な事項を示したものである。


2 学校防災マニュアルの内容

1 構成

学校防災マニュアルは、次の5章から構成されている。
  第1章 大震災に備えて
  第2章 災害発生時の対応
  第3章 教育活動の再開に向けて
  第4章 避難所としての対応
  第5章 警戒宣言に伴う対応

2 特色

ア 大震災時には、被害が広範囲にわたり、災害応急対策も広域にわたって行われるため、日ごろから教育委員会、区市町村防災主管部局、地域等との連携を図り、学校の防災体制の整備に努めることを指針とした。
イ 大震災時には、交通途絶などにより、児童・生徒等が帰宅することが困難な状況 が想定される。このため、校長は、学校内で保護するための体制を整備することと した。
ウ さきの大震災では、多くの学校が避難所として利用された。このため、避難所としての学校の対応につ いて、具体的な留意事項を示した。

3 内容

第1章 大震災に備えて

 学校は、災害時に児童・生徒等の生命、身体の安全確保に万全を期するため、学校防災に関する計画、避難(防災)訓練、防災教育、防災研修の充実を図るとともに、学校が避難所となった場合の運営支援計画を作成し、事前の備えを十分に行うことが必要である。

  1. 学校防災計画の作成
     地域の実情を踏まえ、安全確保の体制、教職員の役割分担、情報連絡体制、避難所の支援に関する学校防災計画を作成し、教職員、保護者に周知を図る。
  2. 応急教育計画の作成
     災害時に応急教育が実施できるよう必要な計画の作成に努める。 教育活動の再開に際しては、健康・安全教育、生活指導に重点をおき、弾力的な教育活動が行えるよう配慮する。
  3. 避難所の支援に関する運営計画の作成
     避難所に指定されている学校は、学校防災計画の中に避難所の支援に関する運営計画を加える。なお、避難所に指定されていない学校についても検討が必要である。避難所の運営は、基本的に区市町村が行うが、発災初期の段階では、教職員がリーダーシップをとることが期待される。
  4. 避難(防災)訓練の充実
     避難(防災)訓練は、年間を通して教育課程の中に位置付け、児童・生徒等が体験的に理解できるよう計画的に実施する。訓練を通して、様々な場面における危険の回避や避難の方法について理解させ、児童・生徒等が状況に応じて安全に行動できる能力を培うことが必要がある。
  5. 防災教育の充実
     防災教育は児童・生徒等の発達段階、地域の特性や実態に応じて指導内容を検討し、教育活動全体を通して計画的にすすめることが必要である。
  6. 教職員の防災に関する研修の充実
     震災時、児童・生徒等の安全を確保し、被害を最小限にとどめるためには、教職員の状況に応じた的確な判断と機敏な行動力が求められる。このため、防災に関する研修の充実を図ることが重要である。

第2章 災害発生時の対応

 大地震等が発生した場合、学校は児童・生徒等の安全確保を最優先する。このため、教職員は、児童・生徒等の避難誘導に当たって、災害の状況等に的確な指示をするとともに落ち着いた態度で励まし、安心感を与えることが重要である。

  1. 災害が発生した場合の対応
     教職員は、学校防災計画の役割分担を基本としながらも、時と場に応じた行動をとり、児童・生徒等の安全確保に万全を期する。
  2. 児童・生徒等の避難誘導
     行動指針等を、地震発生時別に分け、時系列で表記した。
  3. 児童・生徒等の帰宅方法・帰宅が困難な児童・生徒等の保護体制
     帰宅が困難な児童・生徒等については、校内で一時保護する。
  4. 学校施設・設備の安全確認等
     学校施設・設備の安全確認を行う上での注意事項等を明記した。

第3章 教育活動の再開に向けて

 教育活動を早期に再開するため、児童・生徒等の被災状況、避難先の把握、教室の確保、通学路の安全確認を行うとともに、児童・生徒等の心のケアに十分配慮する。

第4章 避難所としての対応

 避難所となる学校は、あらかじめ定めてある避難所の支援に関する運営計画に基づき、避難所の開設・管理運営を支援する。支援に当たっては、区市町村災害対策本部、防災市民組織、避難者自治組織、ボランティアとの連携を密にし、円滑な運営に努める。

  1. 概要
    避難所の開設、管理運営について、高齢者等への配慮や初期ライフラインの確保など避難所運営について留意すべき事項について明示するとともに、区市町村や防災市民組織との連携を図るよう明記した。
  2. 児童・生徒等が在校時に発災いた場合の対応
    避難所運営の内容等について、時系列で明記した。
  3. 夜間・休日等に発災した場合の対応
    夜間・休日等に発災した場合の対応の留意事項を明記した。
  4. 教職員が出勤途中又は帰宅途中に発災した場合の対応
    教職員は、所属校へ行くことに努めるよう表記した。

第5章 警戒宣言に伴う対応

 警戒宣言に関する計画をあらかじめ作成し、警戒宣言に備えるとともに、教職員及び保護者に周知徹底し、宣言時の混乱を最小限に止めることに努めるよう明記した。

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