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平成20年度 児童・生徒の学力向上を図るための調査結果

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最終更新日:平成21年(2009)6月25日

東京都教育委員会は、児童・生徒一人一人の各教科の学習指導要領に示された目標や内容の実現状況を把握し、それを指導方法の改善に結び付けることにより「確かな学力」の一層の定着と伸長に生かすことを目的として、平成21年1月に実施した「児童・生徒の学力向上を図るための調査」の結果を報告書にまとめましたので、お知らせします。

1 調査の内容

(1)  調査の対象学年及び実施学校数、対象児童・生徒数

[1]「確かな学力」の伸長を図るための調査(問題解決能力等に関する調査)

ア 都内公立小学校第5学年児童(全員)

  実施数 (参考)平成19年度実施数
学校数 1,316校 1,323校
児童数 89,167名(受検率約96%) 89,256名(受検率約97%)


イ 都内公立中学校第2学年生徒(全員)

  実施数 (参考)平成19年度実施数
学校数 632校 634校
生徒数 70,681名(受検率約92%) 67,342名(受検率約92%)


[2]「確かな学力」の定着を図るための調査(基礎的・基本的な事項に関する調査)

ア 都内公立小学校第4学年児童(抽出校及び希望校)

  実施数 (参考)平成19年度実施数
学校数 504校 359校
児童数 34,629名(全児童数の約37%) 23,960名(全児童数の約26%)


イ 都内公立中学校第1学年生徒(抽出校及び希望校)

  実施数 (参考)平成19年度実施数
学校数 259校 178校
生徒数 27,625名(全生徒数の約38%) 20,080名(全生徒数の26%)

(2) 調査方法及び調査教科・内容

調査方法 調査教科・内容
質問紙調査票 学習に関する意識
調査票
(ペーパーテスト形式)
小学校 第5学年
(全員)
問題解決能力等
第4学年
(抽出校及び希望校)
国語、算数の基礎的・基本的な事項
中学校 第2学年
(全員)
問題解決能力等
第1学年
(抽出校及び希望校)
国語、算数・数学の基礎的・基本的な事項

(3) 問題作成の基本方針

  1. 学習に関する意識調査は、学習にかかわりのある児童・生徒の意識や生活状況などを質問紙形式で調査する。
  2. 「確かな学力」の伸長を図るための調査(問題解決能力等に関する調査)は、各教科の学習で身に付けた知識や技能、思考力や判断力等を活用して、問題解決を図るために必要な諸能力を観点として作成し、ペーパーテスト形式により調査する。
  3. 「確かな学力」の定着を図るための調査(基礎的・基本的な事項に関する調査)は、国語、算数・数学の学習指導要領に示されている内容に基づいた基礎的・基本的な事項について、ペーパーテスト形式により調査する。

(4) 実施日

  1. 「確かな学力」の伸長を図るための調査(問題解決能力等に関する調査)
     平成21年1月15日(木曜日)
  2. 「確かな学力」の定着を図るための調査(基礎的・基本的な事項に関する調査)
     平成21年1月15日(木曜日)

2 調査結果の概要

(1)  「確かな学力」の伸長を図るための調査(問題解決能力等に関する調査)

平均正答率(%)
評価の観点 問題を発見する力 見通す力 適用・応用する力 意思決定する力 表現する力 全体
小学校 81.5 59.6 54.5 50.6 72.1 60.2
中学校 81.4 49.9 67.3 83.6 71.2 69.2

長い文章を読んで内容を把握することや、情報を整理して判断をすること等に課題があり、習得した知識・技能を活用・応用して考え、判断する指導の充実が必要である。

(2) 「確かな学力」の定着を図るための調査(基礎的・基本的な事項に関する調査)

平均正答率(%)
  小学校4年 中学校1年
国語 算数 国語 算数 数学
都全体の
平均正答率
75.1 80.6 76.0 59.6 67.1

基礎的・基本的な事項については、おおむね定着しているが、個々の事項をみると、改善すべき課題があり、基礎的・基本的な知識・技能の確実な習得を図る必要がある。

(3) 問題解決能力等に関する調査の問題例とその結果

総合的な学習の時間における問題発見の場面において、2枚の写真を比べて問題を見いだす。

【問題を発見する力】小学校5年

【問題】

しんいちさんのクラスでは、総合的な学習の時間に、「地いきの町のようす」について学習することになり、先生が同じ場所を写した次の2枚の写真を見せてくれました。

しんいちさんが、2枚の写真を見て調べてみたいと思ったこととして、ふさわしい組み合わせを下の1から4までの中から一つ選び、番号で答えましょう。

30年前の様子の写真30年前の様子
現在の様子の写真現在の様子
  1. 30年くらい前にあった建物が現在すべて新しいビルにかわっているのは、なぜだろうか。
  2. 30年くらい前にあったガードレールが現在別のさくにかわっているのは、なぜだろうか。
  3. 30年くらい前にあった建物のそばの電柱が現在なくなっているのは、なぜだろうか。
  4. 30年くらい前にあった川に下りる階段が現在なくなっているのは、なぜだろうか。

【結果】

  • ア 1と3 (2.7%)
  • イ 1と4 (2.3%)
  • ウ 2と3 (正答81.5%)
  • エ 2と4 (13.2%)

(4) 基礎的・基本的な事項に関する調査の問題例とその結果

[1] 量の大きさについての見当づけができる(小学校4年)

【問題】次のアからエまでの中から、およそ100gの重さのものを1つ選びましょう。

  • ア 1円玉1まい(7.0%)
  • イ 国語辞典1さつ(28.1%)
  • ウ 学校で使っている机1きゃく(7.7%)
  • エ 書写の教科書1さつ(正答55.9%)

<参考>

※平成19年度調査

【問題】次のアからウまでの中から、およそ1kgの重さのものを1つ選びましょう。

  • ア 体育館で使うマット1まい(47.6%)
  • イ ランドセル1こ(正答48.0%)
  • ウ 卓球のボール1こ(3.0%)

※平成20年度全国学力・学習状況調査

【問題】約150平方センチメートルの面積のものを下の1から4までの中から1つ選んで、その番号をかきましょう。

  • 1 切手1枚の面積(1.2%)
  • 2 年賀はがき1枚の面積(正答21.5%)
  • 3 算数の教科書1冊の表紙の面積(49.9%)
  • 4 教室1部屋の床の面積(26.1%)

[2] 除法の意味、全体に対する部分の割合について分かる(小学校4年・中学校1年)

【問題】赤いリボンの長さは32cmで、青いリボンの長さは8cmです。赤いリボンの長さは、青いリボンの長さの何倍でしょう。求める式を書きましょう。(小学校)

【主な解答】

  • ア 32÷8(正答82.7%)
  • イ 32-8(6.5%)
  • ウ 32×8(5.5%)
  • エ 8×4または4×8(1.0%)

【問題】5mは、12mの〔〕倍である。(中学校)

【主な解答】

  • ア 5/12(正答24.4%)
  • イ 2.4(12/5)(44.6%)
  • ウ 7(1.4%)
  • エ 24(0.5%)

[3] 漢字の読み書き(小学校4年・中学校1年)

漢字の読み書き小学校4年グラフ
漢字の読み書き中学校1年グラフ

[4] 主語と述語の関係が分かる(小学校4年・中学校1年)

【問題】次の文の主語にあたる部分と述語にあたる部分を選びましょう。(小学校)

夏の 日ざしが まぶしい。

【主な解答】

  • ア 日ざしが まぶしい(正答73.3%)
  • イ 夏の まぶしい(11.1%)
  • ウ 夏の 日ざしが(4.2%)
  • エ 日ざしが 夏の(1.0%)

【問題】太字部分(実際の問題文では下線表示になっています)の言葉の主語に当たる部分は、次のうちではどれですか。(中学校)

 夏の 夜空に 次々と 花火が あがる

【主な解答】

  • ア 夏の(9.1%)
  • イ 夜空に(27.7%)
  • ウ 次々と(2.2%)
  • エ 花火が(正答59.6%)

(5) 学習に関する意識調査の状況

学習が「分かる」「どちらかといえば分かる」と答えた割合グラフ(小学校5年生)
学習が「分かる」「どちらかといえば分かる」と答えた割合グラフ(中学校2年生)

(6)意識調査結果とペーパーテスト結果との関連

[1] 日常の生活面や行動面等と基礎的・基本的な事項に関する調査の平均正答率との関連

「身の回りのことを自分で
しようとしているか」
平均正答率(%)
小4
国語
小4
算数
中1
国語
中1
数学
している 78.2 82.6 78.0 64.8
たいていしている 75.6 81.4 76.5 63.1
していないことが多い 69.7 76.2 72.4 58.3
しない 57.4 64.2 60.6 44.3

[2] 日常の生活面や行動面等と問題解決能力等に関する調査の平均正答率との関連

「学校へ持っていく物を前日か、
その日の朝にたしかめるか」
平均正答率(%)
小5問題解決 中2問題解決
している 62.7 72.5
たいていしている 59.1 68.3
しないことが多い 54.2 63.5
しない 50.9 57.9

 

「将来、社会や人のために
役立つ仕事がしたいか」
平均正答率(%)
小5問題解決 中2問題解決
そう思う 63.5 71.8
どちらかといえばそう思う 59.6 69.9
どちらかといえばそう思わない 55.1 64.7
思わない 51.9 61.5

3 授業改善の視点

(1) 問題解決的な学習の一層の充実

  • 仮説(予想・理由)を立て、観察や実験、調査・取材活動等の体験的な活動による追究活動や検証活動を充実すること。
  • 児童・生徒が、自ら調べたり考えたりする活動や表現し合う活動の機会を充実すること。
  • 習得した知識・技能を活用する場面を意図的・計画的に設定すること。

(2) 個に応じた指導の充実

  • 児童・生徒の実態を把握し、「児童・生徒の学習のつまずきを防ぐ指導基準(東京ミニマム)」を効果的に活用するなどして段階的な指導を行うこと。
  • 教材開発による応用・発展的な内容を提示したり、課題選択や自由課題学習を設定したりするなどの指導の工夫を行うこと。

(3)児童・生徒の読解力を高める指導の工夫

  • 国語をはじめ、すべての教科の授業において、読み解くことを意識させるなど、児童・生徒の読解力を高める指導の工夫を行うこと。

(4)学習環境の整備

  • 学ぶ喜びを味わわせ、児童・生徒の学習意欲を高めるため、教室環境を整備し、授業規律を確立すること。

4 東京都教育委員会の今後の対応

(1)「授業改善推進プラン」による授業改善の一層の推進

  • 「全国学力・学習状況調査」及び都の「児童・生徒の学力向上を図るための調査」における結果の分析等を行い、授業改善のポイントを提示することにより、各学校の「授業改善推進プラン」による授業改善を一層推進していく。

(2)「児童・生徒の学習のつまずきを防ぐ指導基準(東京ミニマム)」の改訂

  • 学習指導要領を踏まえ、「東京ミニマム」を改訂し、具体的な実践指導事例を追加することにより、各学校の授業改善のより一層の充実を図る。

(3)研究推進校を中心にした施策の展開とその成果の全都への普及・啓発

平成21・22年度「確かな学力向上実践研究推進校」

  • 野区立塔山小学校
  • 豊島区立駒込小学校
  • 足立区立千寿双葉小学校
  • 武蔵野市立第三小学校
  • 三鷹市立北野小学校
  • 瑞穂町立瑞穂第四小学校
  • 墨田区立向島中学校
  • 中野区立第十中学校
  • 町田市立忠生中学校

平成20・21・22年度「学力向上実践研究推進校」(国の事業)

  • 大田区立田園調布小学校
  • 武蔵村山市立第三小学校
  • 東村山市立大岱小学校
  • 西東京市立谷戸小学校
  • 中央区立日本橋中学校
  • 瑞穂町立瑞穂中学校

(4) 平成21年度「児童・生徒の学力向上を図るための調査」の実施

  • 確かな学力の定着を図るための調査
    小学校…基礎的・基本的な事項<国語、算数>(第4学年対象 抽出校・希望校)
    中学校…基礎的・基本的な事項<国語、算数・数学>(第1学年対象 抽出校・希望校)
  • 確かな学力の伸長を図るための問題提供
    小学校 …問題解決能力等(第5学年対象)
    中学校 …問題解決能力等(第2学年対象)
  • 実施日 平成22年1月15日(金曜日)

 

お問い合わせ

教育庁指導部義務教育指導課
電話:03-5320-6841 ファクシミリ:03-5388-1733
メール:S9000024(at)section.metro.tokyo.jp
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