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平成20年11月28日
教育庁

平成18年度都立日本橋高等学校入学者選抜における不正操作について

 平成18年度都立日本橋高等学校入学者選抜における合格候補者の決定に際し、不正操作が行われ、当該高等学校を受検した2名が不合格になったとの告発があり、その事実を確認しましたので、お知らせします。

1 事件の概要

  1. 平成18年度東京都立日本橋高等学校入学者選抜(第一次募集)において、当該高等学校を平成17年度に暴力事件等の生活指導上の課題により退学した男子生徒2名が再受検した。
  2. 入試当日、男子は62名が受検した。検査終了後、データの入力・点検から総合成績順の並べ替えまでの入学者選抜業務は、入選委員会により適正に行われた。
  3. 合否判定会議前、入選委員会より提示された資料により当該受検者2名が合格者となる見込みであることがわかった苗村深校長(在任期間:平成17年4月〜平成19年3月、現任校:福生高等学校長)は、当該受検者2名が入学することにより生活指導上の課題が再発することを懸念し、武田富雄副校長(在任期間:平成16年4月〜平成19年3月、現任校:足立西高等学校副校長)に当該受検者2名が合格者とならないよう、合否判定に用いる成績の不正操作を指示した。
  4. 指示を受けた武田副校長は当該受検者2名の自己PRカード点、調査書点を減じ、他の受検者の調査書点と自己PRカード点とを増減する不正な操作をした。
  5. このことにより当該受検者2名の総合成績による順位を61位、62位とした。そして合格ラインを60位までとすることで当該受検者2名を合格者から除外した。

2 都教育委員会の対応

  1. 都教育委員会は、当該高等学校における不正操作の全容を明らかにし、かかる不正操作の再発を防止し、都立高等学校入学者選抜制度に対する都民の信頼を回復するため、教育庁内に次長を委員長とする「都立高等学校入学者選抜調査委員会」を設置した。
  2. 同調査委員会では、関係者の事情聴取並びに当該高等学校の平成17年度から平成20年度(過去4年分)の入学者選抜について調査した。
  3. また、同調査委員会において、全都立高等学校を対象に過去4年分の選抜資料の提出を求め、合格者決定に至る選考過程について調査を行った。
  4. さらに、同調査委員会は、全都立高等学校に対し、過去4年分の選考過程について自己点検を実施し、点検結果を報告するよう指示した。

3 調査の概要等<別紙1>参照

 

4 調査結果

  1. 事情聴取及び調査により、平成18年度の都立日本橋高等学校において別紙のとおり不正な操作が行われたことを確認した。なお、合格者とならなかった2名を合格者としても他の受検生の合否に影響のないことも確認した。
  2. 同時に実施した調査委員会による選抜資料の照合・点検及び全都立高等学校が行った自己点検の調査結果により、他の全都立高等学校においては、平成17年度から20年度の全ての年度で入学者選抜が厳正かつ公平・公正に実施されたことを確認した。

5 再発防止策及び今後の対応<別紙1>参照

 


<問い合わせ先>
都立学校教育部高等学校教育課
電話03-5320-6745


別紙 1

 都立高等学校入学者選抜調査委員会の調査結果の概要等

1 調査目的

 都立高等学校入学者選抜調査委員会は、不正の事実を踏まえ、全ての都立高等学校における入学者選抜の状況を把握し、全ての都立高等学校において入学者選抜が厳正かつ公平・公正に実施されているかどうかを確認するため。

2 調査内容

(1)提出を求めた調査資料

  1. 全受検者のデータ
    ・ データを入力した帳票、調査書点を換算した帳票、総合成績を算出した帳票、総合成績順に並べた帳票(平成17、18、19、20年度入学選抜)
  2. 既に中学校を卒業した受検者及び他府県からの受検者のデータ
    ・ 調査書(平成18、19、20年度入学選抜)、自己PRカード(平成18年度入学選抜)、学力検査解答用紙(平成20年度入学選抜)
  3. 各都立高等学校で行った自己点検の結果票

(2)調査方法

  1. 合格者の適正な決定について提出された帳票を調査委員会で点検し、選考の過程を確認した。
  2. 既に中学校を卒業した受検者及び他府県からの受検者の選抜資料の取扱について、提出された資料を照合・点検した。
  3. 各都立高等学校で提出資料とデータ入力結果、調査書点等の換算結果、総合成績の算出結果、合否判定結果に至る全ての選考過程での再点検を実施し、ダブルチェックを行った。

(3)調査対象

  1. 適正な合格者数の決定についての調査
    入学選抜年度 17年度 18年度 19年度 20年度
    実施校数(全日制) 173 173 174 174
  2. 既に中学校を卒業した受検者及び他府県からの受検者の選抜資料の取扱についての調査
    入学選抜年度 17年度 18年度 19年度 20年度
    対象生徒数
    (カッコ内は既卒生)
    446
    (245)
    386
    (196)
    408
    (209)
    386
    (194)
    対象校数 145 131 126 126
    調査実施校数 145 131 126 126
  3. 自己点検による調査
    入学選抜年度 17年度 18年度 19年度 20年度
    実施校数(全日制) 173 173 174 174
    実施校数(定時制) 73 67 55 55

3 調査結果

 調査により、不正操作が行われた当該年度の都立日本橋高等学校を除く全都立高等学校において入学者選抜が厳正かつ公平・公正に実施されたことを確認した。

(1) 都立日本橋高等学校における不正操作の過程
  平成18年度の都立日本橋高等学校の合格候補者は、学力検査得点(600点満点)、調査書点(400点満点)に自己PRカード点(100点満点)を加えた総合成績により決定していた。総合成績を算出するに当たっては、都立高等学校入学者選抜要領で異なるグループにより複数回の点検作業を行うことを定めている。<別紙2>「合格者決定までの手続の流れ」参照
 当該高等学校においても入学者選抜要領に基づき点検作業を行い、合格候補者を決定するための総合成績順に受検者を並べ替えた資料作成の段階までは選考作業は適正に行われていた。しかし、合否判定会議に提示する資料を作成する段階で管理職により次の不正な操作が行われた。

  1. 受検者62名全員を総合成績順に並べ替えたところ受検者Aは34位、受検者Bは59位で、共に合格圏内に入っていた。
  2. 当該受検者2名の自己PRカード点それぞれ60点を0点にした。この結果、受検者Aは51位、受検者Bは62位となり、受検者Bは合格圏内から外れた。
  3. 次に、この年度に限り受検者A、Bを含む既卒の受検者8名の調査書点をオール1に相当する78点(換算後)とした。この結果、受検者Aは59位となり、受検者Bは同じ最下位の62位であったが、受検者Aは合格圏内に入っていた。
  4. 最後に60位、61位にいた受検者2名の自己PRカード点をそれぞれ20点ずつ加算した。この結果、受検者Aは61位となり、合格ラインを60位とすることで受検者A、B両名とも合格圏内から外れた。

(2) 既に中学校を卒業した受検者の調査書点及び自己PRカード点の不正な取扱いについて
 中学校に在籍する受検者の場合、中学校で「調査書」を作成した段階で中学校長は、保護者へ「調査書記載事項通知書」を発行することとしている。このことにより、保護者及び受検者は自己の調査書点を知ることができる。また、選抜終了後学力検査得点、自己PRカード点等が記載された「学力検査等得点表」についても、在籍する中学校に送付し、保護者及び受検者がその内容を知ることができる。
  しかし、既卒者の場合、「調査書記載事項証明書」が発行されないため、調査書点を知ることはできない。また、「学力検査等得点表」についても、受検した高校で開示を求めることができるようになっているが、本人には直接通知されていない。
 こうしたことを背景に、当該受検者2名を最下位にするために安易に他の受検者数名の調査書点及び自己PRカード点を不正に操作したものと考えられる。

4 再発防止策

(1) 既卒の受検者に対する調査書の記載内容及び学力検査得点等を通知する方法、面談の実施による受検者の意欲を確認するなど制度上の課題について検討し早急に対応策を講じる。
 記載事項通知書の取扱については区市町村教育委員会をとおして中学校へ協力を依頼するとともに、学力検査得点表及び調査書の写しを本人に通知する。

(2) 外部の有識者を加えた入学者選抜制度検討委員会(仮称)を設置し、不正を防止し、入試の透明性を高める観点から現在の選抜制度について検討・検証する。検討・検証した結果については、平成22年度入学者選抜検討委員会で更に検討を加え、制度改善を実施する。

5 今後の対応

(1) 都教育委員会からの都立高等学校を受検する生徒及び保護者へ向けたお詫びの文書をホームページに掲載すると共に11月28日(金曜日)付で区市町村教育委員会を経由して中学校へ発出する。併せて本件を踏まえ、全力をあげて信頼回復に努める旨と平成21年度入学者選抜に対する協力を区市町村教育委員会及び区市町村教育委員会を経由して中学校へ依頼する。

(2) 厳正かつ公平・公正な入学者選抜の実施について、11月28日(金曜日)付で本件を踏まえた通知文書を全都立高等学校に発出する。

(3) 臨時校長会(12月2日(火曜日)開催)において、事件の詳細について説明するとともに、再発防止と厳正かつ公平・公正な入学者選抜の実施と信頼回復について徹底を図る。

6 参考

(1) 平成18年度入学者選抜日程
出願 2月6日・7日 取下げ 2月14日 再提出 2月15日
検査 2月23日 発表 3月1日

(2)都立日本橋高等学校の総合成績の算出
   学力検査と調査書の比率が6:4、自己PRカードの満点が100点

学力検査の得点
6 : 4    
調査書点
自己PRカード
 
500点(100点×5教科)   51点満点
 
600点(換算後)     400点(換算後)  +  100点
総合成績

 


別紙 2

合格者決定までの手続の流れ

 合格者決定までの手続の流れ 印刷用(PDF形式:210KB)

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平成18年度都立日本橋高等学校入学者選抜における不正操作について

 

 平成18年度都立日本橋高校入学者選抜における不祥事は、都立高校入学者選抜の根幹にかかわることで、断じてあってはならないことです。関係の元受検生、そして、都立高校を志望している皆さん、保護者並びに都民の皆さん、東京都教育委員会は、都立高校入学者選抜に対する信頼を損なったことに対し、心からお詫び申し上げます。

 この事案を把握して以降、東京都教育委員会は、直ちに調査委員会を設置し、この事案の全容解明を行うとともに、全都立学校における過去4年間に遡る調査を実施いたしました。その結果、平成18年度の日本橋高校入学者選抜で不正が行われたことが確認され、他の全ての都立高校においては、入学者選抜が厳正かつ公平・公正に実施されたことを確認いたしました。

 東京都教育委員会は、今回の不祥事が起きた原因を徹底究明し、都立高校を志望している皆さんと保護者の皆さんに、二度と不安を与えることがないよう、再発防止策を厳しく講じてまいります。今後、都立高等学校入学者選抜に対する信頼回復に全力を挙げるとともに、入学選抜の公平・公正を確保するため、制度の一層の工夫改善に取り組んでまいります。

   平成20年11月28日

東京都教育委員会

 

 


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