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平成19年12月13日
教育庁


平成19年度 全国学力・学習状況調査の結果について



 文部科学省は、全国的な義務教育の機会均等とその水準の維持向上の観点から、全国的に児童・生徒の学力状況を把握する「全国学力・学習状況調査」を平成19年4月24日に実施し、その結果を平成19年10月24日に公表しました。
  これを受けて、東京都の調査結果を報告書にまとめましたので、お知らせします。

 
<問い合わせ先>
教育庁指導部義務教育特別支援教育指導課
電話03-5320-6841
 

平成19年度 全国学力・学習状況調査の結果について

1 調査の内容

(1) 調査の対象学年

  •   小学校第6学年、特別支援学校小学部第6学年
  •  中学校第3学年、中等教育学校第3学年、特別支援学校中学部第3学年

(2) 4月24日に調査を実施した学校・児童生徒数

1小学校(公立)
  対象学校数 実施学校数(実施率) 児童数
小学校 1,326校 1,326校(100.0パーセント 87,196人
特別支援学校小学部 12校 9校(75.0パーセント 42人
合計 1,338校 1,335校(99.8パーセント 87,238人

 
2 中学校(公立)
  対象学校数 実施学校数(実施率) 生徒数
中学校 634校 631校(99.5パーセント 67,562人
中等教育学校 1校 1校(100.0パーセント 145人
特別支援学校中学部 15校 13校 (86.7パーセント 47人
合計 650校 645校(99.2パーセント 67,754人
 
  児童・生徒数は、国語A・B、算数(数学)A・B、児童・生徒質問紙の5つの調査のうち回収した解答(回答)用紙が最も多かった枚数で算出した。
  公立中学校3校は、学校行事が調査日に当たるため、4月25日以降に実施した。
  特別支援学校の対象校で24日に実施できなかったのは、対象児童・生徒の健康状況によるものである。
 

(3) 調査内容及び調査方法

1 教科に関する調査(ペーパーテスト形式)
主として「知識」に関する問題
[国語A、算数・数学A]

 身に付けておかなければ後の学年等の学習内容に影響を及ぼす内容

 実生活において不可欠であり、常に活用できるようになっていることが望ましい知識・技能

など

主として「活用」に関する問題
[国語B、算数・数学B]

 知識・技能等を実生活の様々な場面に活用する力などにかかわる内容

 様々な課題解決のための構想を立て実践し評価・改善する力などにかかわる内容

など

 
2 生活習慣や学習環境等に関する調査(質問紙調査)
児童生徒に対する調査 学習意欲、学習方法、学習環境、生活の諸側面等に関する調査
学校に対する調査 指導方法に関する取組や人的・物的な教育条件の整備の状況、児童生徒の体力・運動能力の全体的な状況等に関する調査

 

(4) 調査日  平成19年4月24日(火曜日)

 

2 教科に関する調査結果の分析と考察

(1) 小学校の調査結果の概要

  国語A「知識」 国語B「活用」 算数A「知識」 算数B「活用」
東京都 82.8パーセント 66.0パーセント 83.7パーセント 65.7パーセント
全国 81.7パーセント 62.0パーセント 82.1パーセント 63.6パーセント
 
  国語A「知識」、算数A「知識」ともに、相当数の児童が今回出題している学習内容をおおむね理解していると考えられる。
  国語B「活用」、算数B「活用」ともに、知識・技能を活用する力に課題があると考えられる。
  個々の観点別の学習定着状況では、改善すべき課題が見られた。
 
1 国語の例
  記事として書くために必要な情報を取り出し、表現様式に即してまとめられるかをみる問題の正答率は53.7パーセントであった。これは、読んだ文章の中から「古紙を回収に出すときに守ること」について読み取り、新聞記事として書く問題で、正答は、1「水分を取ってかわかすこと」、2「金属を取り外すこと」の2つの条件のいずれも満たすか、いずれかを満たすことが求められる。
 誤答の中には、条件12のいずれも満たさないものが、35.6パーセントもあった。
 同様に、グラフから必要な情報を取り出す問題についても、正しい情報を読み取ることができなかったものが32.9パーセントであった。
 実際の学習場面では、調べた事柄の内容をそのまま書き写すだけでなく、表現する目的や条件に応じて吟味することが大切であり、「何のために読むのか」といった目的や意図を明確にした言語活動の充実を図る必要がある。
 
2 算数の例    
算数の問題  与えられた情報から必要な情報を選択して、平行四辺形と正方形の土地の面積を求め、比較し、説明できるかをみる問題では、正答率は24.0パーセントと今回の調査の中で最も低かった。
  単純に平行四辺形の面積を求める問題の正答率は、96.6パーセントである。東京都の調査においても、方眼紙の上にかかれている平行四辺形の求積を出題したところ、正答率は73.5パーセントであった。平行四辺形の面積を求めるのに、必要な数値を自分で探すだけで、20ポイント以上、正答率が低下している。
 自分で、問題解決に必要な情報を探し出すことが苦手であるということが分かる。
 指導に当たっては、情報過多の問題の中から、問題解決のために必要な情報を選択する力を育成する指導の充実を図ることが重要である。

(2) 中学校の調査結果の概要

  国語A「知識」 国語B「活用」 数学A「知識」 数学B「活用」
東京都 81.6パーセント 72.0パーセント 71.4パーセント 60.6パーセント
全国 81.6パーセント 72.0パーセント 71.9パーセント 60.6パーセント
 
 国語A「知識」、数学A「知識」ともに、相当数の生徒が今回出題している学習内容をおおむね理解していると考えられる。
 国語B「活用」、数学B「活用」ともに、知識・技能を活用する力に課題があると考えられる。
 個々の観点別の学習定着状況では、改善すべき課題が見られた。
 
1 国語の例
 複数の情報の中から、目的に応じて必要な情報を取り出し、説明できるかをみる問題の正答率は、42.5パーセントであった。これは、書店で職場体験をしている中学生が作った広告カードと書店の店員さんが作成した広告カードを比較して、その違いを説明する問題で、正答は二つの対象の違いに着目して解答することが求められる。
 誤答の中には、必要な情報は取り出せたものの、主語を省略して説明しているため、どのカードに対する説明かを判別できないものがみられた。また、グラフから情報を読み取る問題については、情報を全く読み取ることができなかったものは14.7パーセントであり、小学校と比較した場合に違いが見られる。
 指導に当たっては、あらかじめ比較する視点を明確にした上で、複数の資料を比較することが大切であり、共通点や相違点を整理し自分の考えを発表させるなど、情報を整理し、目的に応じて活用する力 を身に付けさせる必要がある。
 
2 数学の例
数学の問題

 時間と水温の関係が一次関数であることが分かるグラフに注目して、グラフに示されていない水温に対応する時間の求め方について、グラフの直線を延ばさずに求める問題解決の方法を数学的に説明することができるかどうかをみる問題である。
 左の図は、ガスバーナーで水を熱した時の時間と水温の関係について記入したものである。80度になるのは、何分後かを求めるのにグラフを延長する以外にどのような方法があるかを考え、文章で記述させる問題である。
 正答としては、一次関数の活用等があるが、正答率は38.9パーセントであったこととともに、無解答が39.2パーセントであり文章で答えることが苦手であるという課題がある。
 論理的に考える力を育てるには、数学的に表現されているものの意味をよみとったり、その過程や考え方を言葉で説明させたりすることなどが大切である。

 

3 生活習慣や学習環境等に関する調査結果の概要

(1) 児童生徒に対する調査(児童生徒質問紙)

 

1 授業時間以外の勉強時間について
  学校の授業時間以外に、普段3時間以上勉強している割合は、東京の小学生は全国に比べて約2倍である。(中学生は約1.2倍)また、勉強時間が多いほど正答率は高い傾向が小・中学校ともみられた。

質問事項学校の授業時間以外に、普段(月曜日〜金曜日)、1日当たりどれくらいの時間、勉強をしますか

【小学生】
授業時間以外の勉強時間についての調査結果グラフ(小学生)
 
選択肢

割合(パーセント

平均正答率(パーセント
東京都 国語A 国語B 算数A 算数B
3時間以上 21.7 89.4 79.0 93.2 78.6
2時間以上、3時間より少ない 15.1 84.4 68.0 85.8 67.1
1時間以上、2時間より少ない 26.8 82.8 66.0 83.7 65.0
30分以上、1時間より少ない 21.6 81.1 62.0 80.5 61.4
30分より少ない 11.2 77.8 57.0 76.3 57.1
全くしない 3.5 71.7 47.0 68.4 49.3
 

・「3時間以上」「2時間以上、3時間より少ない」と答えた児童の割合は、36.8パーセントであり、全国の児童の回答と比較すると、11.3ポイント高くなっている。
・平均正答率との関連で見ると、「3時間以上」と答えた児童の平均正答率が最も高い。

 
【中学生】
授業時間以外の勉強時間についての調査結果グラフ(中学生)
 
選択肢 割合(パーセント 都平均答率(パーセント
東京都 国語A 国語B 数学A 数学B
3時間以上 12.1 84.3 75.1 78.7 66.0
2時間以上、3時間より少ない 26.4 83.9 74.9 77.0 64.7
1時間以上、2時間より少ない 28.0 82.1 72.9 73.0 61.7
30分以上、1時間より少ない 13.9 81.1 71.6 68.6 59.0
30分より少ない 10.1 79.3 68.4 62.8 54.8
全くしない 9.3 74.8 60.3 54.5 47.0
 

・「3時間以上」「2時間以上、3時間より少ない」と答えた生徒が東京都では38.5 パーセントであり、全国の生徒と比べると3.1ポイント高くなっている。
・平均正答率との関連で見ると、「3時間以上」と答えた生徒の平均正答率が最も高い。

 

2 携帯電話の所持及び利用について
携帯電話で通話やメールをしている児童・生徒の割合は、全国より高い。

質問事項携帯電話で通話やメールをしていますか

【小学生】
携帯電話の所持及び利用についての調査結果グラフ(小学生)
 
選択肢 割合(パーセント 平均正答率(パーセント
東京都 国語A 国語B 算数A 算数B
携帯電話を持っていない 57.1 82.8 66.0 83.7 65.7
全く、または、ほとんどしていない 6.6 81.7 65.0 83.7 65.7
時々している 20.0 83.9 67.0 84.2 67.1
ほぼ毎日している 16.1 84.4 69.0 84.2 66.4
 
  • 「時々している」「ほぼ毎日している」と答えた児童の割合は、36.1パーセントであり、全国の児童の回答と比較すると、13.8ポイント高くなっている。
  • 小学生においては、平均正答率との関連は明確ではない。
 
【中学生】
携帯電話の所持及び利用についての調査結果グラフ(中学生)
 
選択肢 割合(パーセント 都平均正答率(パーセント
東京都 国語A 国語B 数学A 数学B
携帯電話を持っていない 28.0 82.4 73.1 74.8 63.9
全く、または、ほとんどしていない 4.8 80.1 69.3 71.0 59.7
時々している 26.4 81.8 72.2 72.2 61.3
ほぼ毎日している 40.7 81.5 71.2 68.6 57.9
 
  • 「時々している」「ほぼ毎日している」と答えた生徒の割合は、67.1パーセントであり、全国の生徒の回答と比較すると、12.1ポイント高くなっている。
  • 平均正答率との関連で見ると、「携帯電話を持っていない」と答えた生徒の平均正答率が最も高い。
 

(2) 学校に対する調査(学校質問紙)

  

11学級あたりの児童・生徒数と平均正答率との関係について
  1学級あたりの児童・生徒数と平均正答率との間に関連はみられない。

 
【小学校】
第6学年の1学級あたりの児童数と平均正答率グラフ
 
【中学校】
第3学年の1学級あたりの児童数と平均正答率グラフ
 

2 外部評価の実施について
  小学校では、保護者や地域の人による外部評価を実施している学校の割合は75.0パーセントであり、全国に比べると18.9ポイント高い。
 また、中学校では、保護者や地域の人による外部評価を実施している学校の割合は76.9パーセントであり、全国に比べると19.8ポイント高い。

 
【小学校】
外部評価の実施について、東京都と全国を比較したグラフ
 
【中学校】
外部評価の実施について、東京都と全国を比較したグラフ
 

4 今後の取組

(1) 全国学力・学習状況調査の東京都の状況について、学力向上の施策や各学校の授業改善に役立つように各区市町村教育委員会及び各学校に情報提供する。

(2) 各学校が既に作成している「授業改善推進プラン」を全国学力・学習状況調査の結果を踏まえて、さらに充実する。

(3) 東京都教育委員会が、これまで取り組んできた学力向上のための事業をさらに充実する。





平成19年度 全国学力・学習状況調査報告書(PDF形式:5.97MB)


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