

都教育委員会は、健康づくり実践校に対し、取組を奨励するために様々な支援を行っています。
12月20日、東京都学校健康推進協議会委員で、元マラソン選手、現在スポーツジャーナリストとして活躍中の増田明美さんが、健康づくり実践校の都立白?高等学校附属中学校を訪問しました。「心が弾んで体も弾む」と題したテーマで、1年生全員を対象にした健康づくりの授業を行いました。
増田さんが、体育館に集合した生徒たちを前に「走ることが好きな人はどのくらいいますか?」と尋ねると、ほとんどの生徒が「好きではない」と答え、「走るのが遅いから」、「全力で走るのは疲れるから」等を理由に挙げていました。増田さんは「今日は、皆さんに走ることの楽しさ、体を動かすことの面白さを教えに来ました」と話し、体づくりの基本となる5つのエクササイズを指導しました。生徒たちは授業が始まると、真剣な表情となって指導を受けていました。最後にエクササイズを取り入れた『サーキットリレー』と呼ばれるゲームが始まると、生徒たちは夢中で体育館を走り回っていました。
「健康づくり」の後の給食の時間では、1年生の教室で、教育庁の栄養士と増田さんが考えた健康に配慮したランチBOXを生徒と一緒に食べました。スポーツの後の楽しい食事に増田さんとの会話も弾みました。
その後、保護者と「健やかな体をはぐくむために大切なこと」をテーマに意見交換会が開催されました。子どもの健康づくりのために家庭で出来ることから、保護者の方の健康づくりや体力づくりのことまで話が及び、保護者の方も積極的に質問をしたり、増田さんも自分の選手時代のエピソードなどを織り交ぜながら答えたりして、終始和やかな雰囲気の中、とても有意義な会となりました。

都教育委員会は、昨年、都立高校生による人の生命にかかわる重大な事件が発生し、極めて憂慮すべき状況に鑑み、全都立高校において警視庁や東京保護観察所等と連携して、「健全育成にかかる都立高等学校特別講演会」を実施しています。具体的な事例を通して「人の命を奪うことは絶対に許されないこと」や「暴力によって問題は解決しないこと」について啓発を図り、人の命にかかわる事件の未然防止に向けた指導の徹底を図っています。
12月22日、都立両国高校では、同校の卒業生でもある里見有功主査(警視庁少年育成課江戸川少年センター心理専門職)と、中島頼子警部補(警視庁少年育成課)を講師に招き、「犯罪の愚かしさ」「命の重み」をテーマとした特別講演が行われました。里見講師は「平成6年度に警視庁が行った全国調査では、少年が殺人事件を起こした原因で一番多かったものは、『カッとなった気持ちに飲み込まれてしまったとき』でした。その結果、殺人や傷害事件を起こし、逮捕されると、懲役や賠償金など重い償いが待っています。何よりも人を殺してしまった罪の意識・事実は一生消せないのです。」と話しました。加害者になった場合だけではなく、16歳の高校1年生の少年が理由もなく殴り殺されるという実際に起こった事件を扱ったビデオが紹介されました。突然、他人の手によって息子の命を奪われてしまった両親の悲しみや苦しみが映し出され、最後に母親が、『人としてやってはいけないことは、他人の命を奪ってしまうことです。人の命にはたくさんの人の命がかかわっています。一人の命は一人の命ではないのです。』と訴える場面では、会場はシーンと静まりかえり、生徒たちは、両親の想いに自分の気持ちを重ねている様子でした。
ビデオを見た後、里見講師は、「カッとなって、相手をぶん殴ってしまいたいと思った時どうしたらいいか?」と生徒たちに問いかけました。生徒は「冷静に話し合う」と答えていました。里見講師は「その場を離れて深呼吸し、自分が何故、カッとなったのか本当の気持ちに気が付くことが大切であり、その時の自分の気持ちを人に聞いてもらうことが大事です。被害者になってしまうことは完全に防ぐことはできないですが、自分が加害者になることは自分の意志で100%防げます。カッとなって加害者にならないようにしてください。」と締めくくりました。
