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東京の環境問題(3) 水質汚濁

東京湾の様子
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 都内には多摩川や江戸川など大小約120の河川が流れていて,東京湾に注いでいます。水辺は昔から人々の生活や憩いの場所であり,水上交通に利用され,そして飲料水や水産物の生産場所として重要でした。
 河川,東京湾岸の干潟,そして東京湾の汚れはどのようになっているのでしょうか。

川の汚れ

画像:グラフ
〈提供〉東京都環境局

 河川には,生活用水や工場排水,下水処理水,そして雨水が流入します。

 河川の水質は1960年代に著しく悪化しましたが,1970年代になると工場などの汚染の発生源の規制や下水道の普及などによって大幅に改善されました。その後も改善の傾向,あるいは横ばいの状況にあります。

 平成12年度の調査結果によると,BOD(生物化学的酸素要求量=微生物が,水中の有機物などを二酸化炭素や水などに分解するために必要な酸素の量。この値が大きいほど川は汚れていることになります。)の環境基準を達成した水域の割合は89%で過去最高でした。

 しかし,COD(化学的酸素要求量=過マンガン酸カリウムなどの酸化性物質が,水中の有機物を二酸化炭素や水などに分解するために必要な量。この値が大きいほど川は汚れていることになります。)は,昭和55年度(1980年度)までは年々改善されていましたが,その後はほぼ横ばいの状況で推移しています。

Q BOD,CODとはどのような値なのでしょう。
活動のページへ
★ 川の環境を調べてみよう

 

Q 洗剤をできるだけ使わないようにするにはどうしたらよいでしょう。
家庭での食器の洗い方について聞いてみよう。
・ふつうの汚れの場合,油汚れの場合
活動のページへ
★ 洗剤の使用を控える工夫をしてみよう。

東京湾の汚れ

 東京湾の水質も,河川と同様に昭和45年(1970年)頃に比べると改善されてきました。

しかし,多摩川から江戸川河口部までにかけての東京湾(東京湾内湾)の水質についてCODを調べたところ,昭和50年(1980年)までは年々改善されましたが,その後は,あまり変わらない状況です。

 春から夏にかけて,気温が上がり,日照時間が長くなると,海水の色が変わるほどまで海水中の植物プランクトンが増殖する結果,赤潮が発生します。また,大量に発生した植物プランクトンが死滅して海底のくぼみに堆積し,これが海底の酸素を消費して,生物が生きられなくなる無酸素状態の海水のかたまりを作り,北風によって湧き上がる結果として起こる青潮の発生も問題となっています。

 赤潮が発生するのは,チッソやリンの濃度が高く,慢性的に富栄養化状態にあって,夏を中心に植物プランクトンが異常発生するためです。東京湾の水質を改善するため,水再生センターでは,有機物だけでなくチッソやリンも除去できる高度処理の導入を進めるなどの努力をしています。

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東京湾の赤潮
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東京湾の青潮

赤潮,青潮発生のメカニズム

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〈提供〉三河湾環境フォーラム
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〈提供〉東京都環境局
東京湾の赤潮発生件数 東京湾の青潮発生件数
グラフ
〈提供〉東京湾環境情報センター
グラフ
〈提供〉東京湾環境情報センター

東京湾の干潟

 干潟には多くの生物が生息していて,有機物や栄養塩類を浄化する働きを行っています。この働きを「自然浄化」といいます。人間にはとてもつくることのできない天然の下水処理場といえるでしょう。しかし,自然浄化の能力には限りがあることを知らなくてはなりません。

 面積は減ったとはいうものの,東京湾にはまだ三番瀬や盤洲などの自然の干潟が残っています。また,江戸川区の葛西臨海公園には葛西人工なぎさが多額の費用をかけて整備されてきていて,徐々に多様な生物が生息するようになってきています。三番瀬では千葉県による大規模な開発計画がありましたが,環境保護の観点から見直しが行われてきています。

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東京湾の干潟 三番瀬
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東京湾の干潟 葛西人工なぎさ
干潟の役割
画像:図
〈提供〉水産庁

Q ラムサール条約とはどのような会議なのでしょうか。

図
〈提供〉三河湾環境フォーラム
東京湾の埋め立ての推移

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〈提供〉東京湾環境情報センター
東京湾の現在の干潟
画像:図
〈提供〉東京湾環境情報センター

廃棄物による海の汚染

 海岸に流れ着くごみを見た事のある人は多いと思います。
そのごみは外国からの漂流物も多く、現在海岸線を持つ島や地方などでは大きな問題となっています。
 海岸に流れ着くごみを見ても、すでに環境問題は国境を超えたグローバルな問題であると理解する事ができます。流れ着いているごみは、目に見えるので困った問題だと理解する事ができますが、廃棄物の中にはそのまま海に沈んでいったり、海水に溶け込んでいくものもあり大きな問題です。家庭で洗剤を使い食器を洗う事や、油をそのまま流してしまう事等も十分に気をつけなければなりません。
 海は巨大なゴミ捨て場ではありません。しかし、巨大な海を汚染するだけの力を現代の人間は持っていると考えることもできます。

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山形県酒田市飛島の海岸のようす
写真提供:プロジェクト保津川

1年間に漂着するゴミの量(推定)図

ペットボトルの国別集計結果図

 漂着したペットボトルの国籍を調べた図です。海岸に流れ着いたペットボトルは日本を始め近隣の国々のものも混ざっています。廃棄物の問題は国境を越えた問題であることがわかります。
 ところで、日本製のペットボトルはどのように海岸まで流れ着いたのでしょうか。それは川などに捨てられたペットボトルが海に流れ出て、最終的に海岸に流れ着いたと考えられています。海岸を汚しているごみは、必ずしも海岸で捨てられたものではないのです。