エンターキーを押すと、ナビゲーション部分をスキップし本文へ移動します。

ここから本文です。

平成18年4月13日
教育庁

教員任用制度あり方検討委員会報告について
~「これからの教員選考・任用制度について」(最終のまとめ)~


 東京都教育委員会は、平成17年9月に教員任用制度あり方検討委員会を設置し、採用選考から主幹級職選考・教育管理職選考のあり方、選考合格後の指導主事の任用、その後の管理職任用に至るまでのあり方等について検討を行い、平成18年1月に、教員や主幹・管理職の質・数の確保や教員年齢構成の平準化等を図る方策について、中間のまとめとしてお知らせしたところであります。

 その後、人材育成の視点、新しい職の分化の視点、管理職層の見直し等の視点についてさらに検討を行い、改革の方向性を示した最終のまとめをとりまとめましたので、お知らせします。

1 概要

 「これからの教員選考・任用制度について」骨子(PDF形式:59KB)のとおり

これからの教員選考・任用制度について」骨子

1 検討委員会設置の目的

 今後、教員・管理職とも大量退職時期を迎えるにあたり、優秀な教員・管理職の確保・育成を図るとともに、年齢構成の平準化を実現する。

2 教員選考・任用制度の今後の方向性

  項目 課題解決に向けた今後の方向性
第二章
教員採用選考
受験者数の拡大・優秀な人材の確保 1 受験者数の拡大
(1) 大学生等への働きかけの強化・拡大
 3年次以下の学生を含めて幅広く学生や社会人を対象に説明会を実施する。教員採用倍率の高い地域での説明会を実施するとともに、効果等を見極めつつ採用選考の地方開催も視野に入れて検討する。広報PRにあたっては、ホームページの活用など効果的な手法により、「東京の教員の魅力」をアピールした働きかけを行う。
(2) 受験年齢制限の緩和
 教員採用選考の受験年齢資格の上限を、一般選考35歳未満、特別選考40歳未満となっているのを見直し、5歳程度引き上げる。教職経験者については50歳未満とすることも検討する。
2 教職経験を重視した採用システムの確立  東京都の正規教員経験者や他県等の現職教員について、これまでの特例をさらに拡大し、個人面接を重視した特別選考を実施する。また、都の臨時的任用教員や非常勤講師について、校長や区市町村教育委員会等の評価を判断材料に加えた特別選考を行う。
 さらに、臨時的任用教員については、その活用範囲を病気休職教員や年度途中の欠員補充要員まで拡大するとともに、採用選考を受験した者の中から一定の水準を持つ者を「臨時的任用候補者」として登録し、学校現場での教育実践を経験する仕組みを構築する。
10 3 社会経験等を持つ優れた人材の確保  社会人特別選考を見直し、教員免許を持つ民間企業勤務者や子育てを終えた層を対象に受験しやすい選考方法を工夫し、積極的に働きかけていく。大学在学中のスポーツや文化活動、学校現場でのボランティア活動等を評価した選考方法を検討するとともに、東京教師養成塾との整合性を図りながら現在実施している大学推薦枠の見直しを図る。
4 人物重視の選考方法の充実  面接における評価方法・観点の一層の明確化、課題の提示方法の工夫等によって、受験者の資質・能力の見極めを確実に行っていく。場面指導を盛り込むことや、面接員に主幹を活用するとともに、面接委員のスキルアップを図るための方策を検討する。
11 5 合格者の確実な確保  補欠者制度を廃止し、できるだけ早い段階で「合格者」を確定する。また、異動事務の迅速化を図ることによって、採用内定時期をより早めることを目指し、他道府県や企業等への優秀な人材の流出を防いでいく。
年齢の平準化 11 1 教職経験や社会経験等を持つ人材の確保と受験年齢制限の緩和  教職経験や民間企業等の社会経験等を幅広く評価する採用をしていくため、現行の採用選考の受験年齢の上限を5歳程度引き上げる。このことにより採用年齢の分散化を図っていく。
12 2 臨時的任用教員の活用範囲の拡大  臨時的任用教員の活用範囲を拡大することにより、新規採用者数の抑制を図っていく。併せて、任用期間を限定する任期付教員の採用についても今後検討していく。
3 退職教員の活用  新規採用者数を抑制し、またベテラン教員の経験を有効に活用するため、再任用教員の一層の活用・拡大を図る。希望者の増加に向けたPRとともに、特に短時間勤務の再任用の活用に向けてより一層の工夫を図っていく。また、配置に当たっては、現任校以外での活用の検討や通勤時間等を考慮していく。
第三章
教育管理職選考
受験者数の拡大、
優秀な人材の確保・育成
19 1 受験対象年齢の拡大  学校職場、行政職場と2系列に分かれていた従来の任用系列を一本化し、両職場の相互理解を図っていく現行の教育管理職選考A・B制度の大枠を維持する。また、現在受験資格の無い42歳・43歳の教員を新たにA選考の受験対象者とする方向で検討する。
2 受験しやすい選考方法の促進  管理職への意欲の高い教員を確保し、教員の優れた職務成果を任用に的確に反映するため、一層の能力・業績主義を推進する。一方、受験者の負担軽減を図る方向でA・B選考の一次選考の見直しを検討する。また、見直しをした内容についてはジョブ・ローテーション期間中に研修効果を検証し、能力の実証を行う。
20 3 指導主事任用の明確化に伴うA選考受験の促進  A選考制度の、行政感覚にも優れた管理職の育成というねらいをより徹底するため、A選考合格者の指導主事への任用をさらに促進する。こうしたジョブ・ローテーション期間中の指導主事任用の明確化を図ることにより、A選考受験への意欲の向上を図る。
4 管理職需給状況の格差を是正するための校種間交流の促進  教育管理職の大量退職時期を迎え、校種によって需給状況に格差が生じている。こうした格差を是正するとともに、校種間の連携を促進するため、B選考の校種ごとの選抜方法の見直しの検討や校種間の人事異動などを通じて、教育管理職の不足が見込まれる校種(主に小学校)への交流を促進する。
21 5 人材の発掘・育成システムの確立に向けた連携の推進  教育管理職選考の受験者の発掘・育成など区市町村教育委員会がより主体性を発揮しうるよう、都教育委員会と相互に連携しながら優秀な教員を発掘、指導・育成、任用するシステムを構築する。教育管理職選考C<仮称>を新設して、校長・地教委の指名・推薦により選抜し、合格者は教育管理職として自地区内任用を原則とすることを検討していく。
年齢の平準化 21 1 新たな選考方法の導入
~教育管理職選考C<仮称>の新設~
 従来のA・B選考により若手・中堅職員を管理職として引き続き登用するとともに、経験豊かなベテラン主幹を活用する新たな管理職選考Cを導入し、即戦力としての早期の活用と併せて、教育管理職の年齢構成の平準化を図る。
22 2 再任用教員等の活用  教育管理職の大量退職が続く当面の間、退職する優秀な教育管理職を再任用教員等として校長・副校長に活用することにより、年齢構成の平準化を促進する。同時に経験豊かな優れた学校経営能力を退職後も引き続き活用することも可能になる。今後は、学校の置かれている現状、抱えている課題及び課題解決策の推進状況等に応じて、任用を検討していく。
第四章
指導主事制度
優秀な人材の確保・育成 26 1 指導主事の意識及び指導力の向上
 (1) 多様な人材の発掘
 学校の教育活動全般に対する指導・助言力や特定の教科等について高い専門性を持つ教員を幅広く確保・育成するため、A選考合格者以外からの指導主事任用を検討する。「授業力リーダー」や「研究員・研究生」経験者、B選考合格者等の中から適性等を十分配慮しつつ指導主事任用を検討する。
 (2) 指導力の向上と学校現場との交流の促進
 A選考合格者の教育ゼネラリスト的な管理職の育成といったねらいをさらに徹底するため、A選考合格者の指導主事への任用を今まで以上に促進する。また、指導主事が副校長級に、統括指導主事が校長級に昇任する際は、副校長又は校長として学校現場に異動するすることをより徹底し、学校現場と教育行政職場の交流を一層促進する。
 (3) 指導・育成の強化
 教員の資質・能力の向上について指導的立場にあり、特定の教科等についての高い専門性・指導力や学校の教育活動全般に対する指導・助言力を持つ指導主事を育成するため、指導・育成体制の強化策を検討する。東京教師道場における研修等を活用しながら、体系的な指導・育成のあり方を、教職員研修センターと連携しながら検討する。
27 2 処遇のあり方  指導主事には勤務時間の内外を問わず、包括的に勤務を評価する教職調整額が支給されている。今後は、勤務の実態に即した処遇のあり方について、教職調整額の支給と超勤4項目制限との関係整理を踏まえつつ検討する。
第五章
主幹級職制度
受験者数の拡大、
優秀な人材の確保・育成
32 1 配置計画の達成に向けて
 (1) 校長や区市町村教育委員会と連携した人材の発掘・育成
 人材の発掘・育成にあたっては、都教委と校長・地教委が十分に連携を図り、キャリア形成の早い段階から主幹・管理職の登用を見据えた人材育成を行うことが重要である。人材情報の共有化等の一層の促進や校長・地教委による指名・推薦制の導入などについて具体的な検討を行っていく。
 (2) 選考に関する見直し
1 選考区分(Ⅰ、Ⅱ)の廃止
 現行の選考区分は、校種ごとの区分を設けない区分Ⅰと、校種ごとに選考する区分Ⅱに分かれている。今後、配置の実態等を踏まえ、現行の区分Ⅱを基本とし、区分ⅠとⅡを統合する方向で検討する。

2 受験可能年齢の拡大
 現行の受験年齢は満38歳以上56歳未満となっているが、管理職A選考では受験年齢が満33歳以上となっており、主幹級選考による主幹よりも若く任用されている。また、50歳代の教員も主幹級職選考を受験しており、こうしたことから受験者の拡大を図るため、2級職の分化等の検討を踏まえ、受験年齢の拡大を図っていく。

3 主幹を対象とした管理職選考区分の新設~教育管理職選考C<仮称>の導入~
 現行の管理職B選考では、主幹の職歴を受験資格の要件としていない。今後は主幹の職歴を資格要件とし、勤務実績をより重視した選考方法を取る新しい管理職選考区分<C>を、任用制度全体を踏まえつつ検討する。これにより特に経験を積んだ教員の昇任インセンティブを引き出し、主幹級職選考の受験者数の増加を図る。
33
34 2 主幹の職に関する見直し
 (1) 処遇の改善
 より職責・能力・業績を重視する視点で、主幹(特2級職)と一般の教諭(2級職)との給料表上の優遇差の拡大や特別給(期末勤勉手当)における職務段階別加算についての見直しを検討していく。また、学校における主幹の充足を一層進めるとともに、学校全体の組織的な対応力を高めることによって主幹の過度の負担感の軽減を図る。今後、現行の枠組みの中で校長の裁量に基づく弾力的な運用も含め検討していく。
 (2) 主任兼務のあり方
 主幹が学校運営全体に関わる主任を兼務することは、学校の組織的な教育活動を目指した主幹制度の基本的な考え方である。こうした考え方や主幹配置計画の達成状況を踏まえつつ、学校が抱える多様な課題に適切に対応できるよう、主幹の機能を最大限発揮できる主任兼務のあり方について引き続き検討していく。
第六章
人材育成
優秀な人材の確保・育成  37 Ⅱ 今後の方向性
 教員の人材育成は教員の教職経験と不可分の関係にあり、東京都はライフステージに基づいた人材育成システムを採用している。東京都教育委員会は、区市町村教育委員会との密接な連携のもと、研修制度、人事考課制度、人事異動等を総合的に組み合わせた人材育成策をより一層推進していく必要がある。研修制度では、従来から行われている研修をさらに充実するとともに、学校現場での研修の一層の充実・支援を図っていくことが必要である。人事考課制度については、より人材育成に活用しやすい制度の検討を行っていくとともに、人材情報等の的確な把握・活用を進める必要がある。
1 研修のあり方  教員の大量退職、大量採用に応じて経験豊富な退職教員やベテラン教員を活用するなど、区市町村教育委員会との密接な連携のもと学校現場での研修の一層の充実・支援を図っていく。
  さらに、「教員の授業力の向上」を目的とし、平成18年度から東京都教職員研修センターの重点事業として、「東京教師道場」及び「授業研究ヘルプデスク」を新たに実施していくなど、人材育成に向け、より一層の研修の充実を図っていく。
41 2 人事考課制度のあり方  教員一人ひとりの業績や能力を適切に把握し、効果的な人材育成をこれまで以上に積極的に実施するため、2段階の絶対評価を校長の評価に一本化するとともに、校長への指導・助言を行う「調整者」を新たに設置していく。
  さらに、絶対評価の評語をより活用しやすい段階に再構成し、評語に基づいたより効果的な人材育成を図っていく。
  また、人事情報の有効な活用方策を検討していくとともに、教育管理職を対象にきめ細かい人事配置管理に活用するため、人材情報シートを新設する。キャリアプランについてもより積極的に活用していく。
第七章
新しい職の視点からの任用制度の検討
  45  (3) 新しい職の視点からの任用制度の検討
1 今後の方向性
ア) 2級職等の職の検討
 2級職について、学校教育が抱える課題の複雑化、多様化などから、職務の困難度や責任の度合い等に相違が生じている実態や求められる職務遂行能力等の実態の整理をするとともに、職責及び能力に応じた職の分化を視野に、職のあり方について検討していく必要がある。
 さらに、1級職(実習助手、寄宿舎指導員)について同様に検討していく必要がある。

イ) 授業力リーダー、授業力スペシャリストの職等の検討
 東京教師道場修了者等が担うこととなる授業力リーダー及び授業力スペシャリストの役割について、新たな職責を備えた職(層)としていくことも含めて検討を進め、必要に応じ複線型の任用制度に位置付けることも合わせて検討していく必要がある。
 また、今後設置される教職大学院の修了者等について、その活用に応じた扱いを検討していく必要がある。

ウ) 管理職層の職の検討
 校長及び副校長を一律的に任用している現行の管理職任用制度について、指導困難校や進学指導重点校などの学校の特性及び児童・生徒数に応じた教職員数の多寡などによる学校規模等に応じて職責を区分することや、校長等を指導・助言する能力により区分するなど、職責及び能力の実態を踏まえた校長等の職の分化についても視野に置き、検討していく必要がある。
46

2 検討委員会報告書

「これからの教員選考・任用制度について」(PDF形式:1,007KB)のとおり

 ※ 参考資料(PDF形式:149KB)



<問合せ先>
 教育庁人事部職員課
 電話 03-5320-6791

(教員採用選考について)
 教育庁人事部選考課
 電話 03-5320-6787