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エンカレッジスクールの在り方検討委員会報告について

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最終更新日:平成16年(2004)6月10日

報道発表資料

 東京都教育委員会は、平成14年6月に都立足立東高等学校と都立秋留台高等学校をエンカレッジスクールとして指定し、平成15年度から第一期生を受け入れスタートしました。

このエンカレッジスクールにおける教育活動の成果の分析・評価、今後の在り方を検討するため、平成15年3月に「エンカレッジスクールの在り方検討委員会」を設置して議論を重ね、同年11月には「中間のまとめ」を発表しました。

同委員会では、「中間のまとめ」からさらに検討を進めてきたところですが、このたび、別添のとおり「エンカレッジスクールの在り方検討委員会報告書」を取りまとめましたので、お知らせします。

 ※ 報告書については、下記をクリックしてください。

エンカレッジスクールの在り方検討員会報告書PDF [280.7KB]

「エンカレッジスクールの在り方検討委員会報告書」の概要

東京都教育委員会は、平成14年6月、力を発揮しきれずにいる生徒が、社会生活を送る上で必要な基礎的・基本的学力を身につけることを目的に、「エンカレッジスクール」として足立東高校及び秋留台高校の2校を指定した。在り方検討委員会では、両校の取組を踏まえ、今後の展開にあたって、指導方法の在り方、指定対象校の範囲等について検討を行った。

1 指定校2校のこれまでの取組について

指定校では、「意欲と熱意」を持ったエンカレッジスクールの第1期生を受入れ、30分授業、体験学習等の思い切った指導を取入れ、生徒自身の興味・関心に重点を置き、達成感を体得させ、基礎・基本の定着を図る教育を展開してきた。そうした学校の積極的な取組・教育実践は、生徒の前向きな姿勢を引き出し、生徒一人一人にきめ細かな指導が行き届き、学習効果は上がって来ている。それと同時に、それらの実践は、生徒及び保護者、さらには地域の方々にも受入れられ、支持・評価を得ている。

また、指導体制についても、二人担任制を取入れ、きめ細かな生徒指導により生徒の学校定着が図られている。公募制により転入した教員も意欲的で、教科指導のみならず部活動顧問としても積極的な指導を行っており、他の教職員にもその積極的な姿勢が好影響を及ぼしている。

これらにより、1年生の中途退学者率は、足立東高校で21.5%から13.2%へ、秋留台高校で19.1%から9.9%へと大きく改善している。入学者選抜においても、指定後の15年度に引続き、16年度も分割前期で足立東高校が2.36倍(受検倍率)、秋留台高校が2.58倍(受検倍率)と都立高校普通科の中でも屈指の高倍率となっている。

2 課題と今後の方向性について

教育課程においては、学年進行に伴い通常授業にどうつなげていくかが課題である。30分授業については、2年次以降、卒業に向け落ち着いて50分授業を受講できるよう、30分授業の経験を生かしたメリハリをつけた授業展開等の工夫が求められる。習熟度別授業では、授業展開等の工夫、さらに、個別指導、補習等の多様な指導形態も取入れながら、通常授業への移行を図ることが必要である。体験学習については、2年次以降、体験学習をどう展開するかが課題であり、体験場所の確保、指導体制等を勘案した学年進行に伴う絞込み、一定期間での集中実施等も検討する必要がある。

指導体制においては、二人担任制を全学年で展開する場合の担任要員の確保、教員公募に対する応募者の減少が課題となっている。二人担任制の維持のためには、校内体制の見直しや整備を進める必要がある。公募教員の確保については、エンカレッジスクールの取組みが、充分に理解されていない状況もあることから、今後、これまでの取組・実績を養護学校を含めた都立高校全体に周知していくことが必要である。

3 今後のエンカレッジスクールの展開について

指定校2校の1年間の実績の評価、応募者の状況、さらに生徒・保護者の期待を踏まえ、これまでの2校に加えて、地域的バランスも考慮の上、指定校を早期に拡充していくことが望まれる。

「新たな実施計画」では、普通科高校の改善策の一つとしてこのエンカレッジスクールの指定を位置付けているが、今後の指定に当たっては、(1)「可能性はありながら力を十分に発揮しきれずにいる生徒」を、普通科高校のみならず専門高校も多く受入れている実態、(2)工業、商業等の専門高校では、実習用の施設・設備が整備されており、校内において体験学習等の充実が図れること、(3)専門高校では35人学級が導入されており、きめ細かな学習指導、生徒指導が可能であること、等も踏まえて普通科高校に限定せず、専門高校もエンカレッジスクールの指定の対象として考えていくことが必要である。

 

 

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